IT業界の構造を理解しましょう
まず、業界の構造を極々、単純化してお話します。
A社という何かプログラムを作ってほしい会社があったとします。要はお客さんです。A社は、B社に仕事を頼みました。
B社は全国的に有名なIT系の会社とします。B社は大きな会社ですから、正社員も派遣社員も大勢います。
新しい仕事ということで、B社はB社の社員をリーダーとして、派遣会社であるC社から、新たに派遣社員を5名を入れてプロジェクトを進めることにしました。
C社は全国的に有名な大手派遣会社ですが、ちょうど、派遣できそうな人間を3名しか用意できそうにありません。
そこで、C社は地元の派遣会社であるD社にお願いして2名を出してもらうことにしました。この2名はC社経由でB社で働くことになりました。
(これは禁止されている2重派遣に相当するのでは?と思う方もいらっしゃると思いますが、各社の間で結ばれる契約の形によりそうとも限りません。現実的にはこのような形がまだ往々にしてあり、話を単純化する為に、今はその辺りの話は割愛します。)
このように、大きな会社の中に小さな会社が入り、その下に小さな会社がぶら下がるという構造になっている場合が多いです。
例では、派遣会社としましたが、これが中小のIT企業である場合もあります。その場合は、派遣とは呼ばず、出向という形で、「客先で常駐して作業している」と表現されます。実質、派遣みたいなものだとは思いますけど。
この構造に自分を当てはめてみると…
A社からD社まで出てきました。もう判るかもしれませんが、D社からの2名が一番取り分が少ないというのは、想像に難くないと思います。B社で働く5名は机を並べているのにも関わらずです。
しかしながら、結果として手元に入るお金は差が出てきます。私はこのような状況を過去たくさんみてきました。それぞれの立場によって、仕事の内容は同じなのに、単価(要は時給みたいなもの)が異なるのです。
もし、うまく業界に潜り込むことができ、仕事になれて周りが見えるようになったら、ぜひ、勤めている会社がどのポジションなのか、よく考えてください。派遣じゃなくても同じです。
「自社作業です!」と胸を張っていっても、結局は、どこからか仕事を取ってきているわけですから、もしかしたら、何社かを経ておりてきた仕事かもしれません。
この場合は特に、真実を知ることが難しいので、気をつけてください。何年も働いているのに、給料が殆ど上がっていないなんてことが無いように・・・。
この枠組の外にある会社も当然存在します。
こういった枠組みの中にいることを良しとせず、独立系として、仕事を行なっている会社も多数あります。そういった会社の場合、独自の製品やサービスを持っていたり、技術力を売りにしたり、様々な特色があります。
しかし、このような会社に未経験者が、簡単に入れることは無いでしょう。やはり、相応の経験やスキルを求められる場合が多いからです。
ですから、初めは既存の枠組みの中で経験を積み、実力がついたら、興味のある会社へステップアップしてゆく事を検討したほうが確実だと思います。
変なショートカットを探すより、やっぱりひとつひとつ積み重ねていくことが、結局は一番近道な気がします。こちらもご覧ください!
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