ベンチャー・WEB系の業務内容あれこれ

ベンチャーっぽい人

私がこの業界で働き出してから、かれこれ10年以上経ちます。その間、色々なプロジェクトに関わって来ました。

IT業界と一括りにして語られることが多いですが、実際は業種によって、かなり雰囲気や作法が違います。


あくまで私の経験上ではありますが、ベンチャー系の職場環境や仕事のスタイルを一例として、ご紹介します。

仕事について

IT系に限った話では無いかもしれませんが、自分で求め続ける限り、どこまでも仕事がある、、、というのがベンチャーの環境かなと思います。

どこまでやるかは、自分次第ですし、やる気さえあれば、とても楽しく日々を送ることが出来ます。

一方、誰かがきちんと見てくれていて、フォローしてくれるということは、ほとんど期待出来きないですし、会社の中での立ち位置をしっかり持つには、自分の成果や能力をアピールしてゆく必要があります。

ですから、型にはまりたい方には、ちょっとストレスが溜まるワークスタイルかもしれません。

これが自分自身、実際にベンチャーと呼ばれる会社で働き、感じた印象です。

職場環境など

次に、職場の環境についてです。

お客さんの所をまわる様な部署でなければ、服装は圧倒的に私服が多く、スーツを着ることはありませんでした。

また、自分の座席(机)がきまっておらず、好きなところに座って仕事をしたり、飲み物がタダで飲めたり、オフィスグリコのようなお菓子が設置してあったりと、俗にいう、今どきのおしゃれで自由なオフィスである場合も多いのかなと思います。

一日の1/3以上いる場所ですから、環境がいいに越したことはないですし、こうした環境で働きたいというのも、自分の仕事やキャリアに対するモチベーションの一つになるのかもしれません。

業務のやり取りはチャットが多い

自分がベンチャー系で働き初めて、一番驚いたことは、仕事のやり取りをskypeなどのチャットツールを使って行うことでした。

skypeといえば、音声やビデオの通話をイメージしますが、仕事で使う場合の多くは、テキストチャットでのやり取りが中心です。

集まって、ダラダラ打ち合わせをすることも無く、skype上で方針を決め、どんどん作業を進めてゆくことが多かったです。

チャット上で仕事の話が行われ、そのまま進んで行きますから、展開がスピーディー、かつ、色んなタイミングで指示や依頼が飛んできました。

メールや会議が中心の文化で育った自分にとっては、本当に驚きでした。

セキュリティの意識が違う

自分の経験では、googleとは言えども、他社の営利企業ということで、会社の情報を預ける対象にはならないという考え方の世界にいました。

ですから、gmail禁止とか、skypeや各種IMなんてもってのほかという環境が多かったのですが、ベンチャー系では全く逆でした。

googleのツール(gmailやドライブ)や各種web上のツールを、日常的に業務で使い、活用しています。やっぱり、便利ですよね。

プログラミングの作業面について

次は、プログラミングの作業面についてです。

プログラマーとしての業務に限定すると、それほど差は感じないというのが正直なところです。

しかし、プロジェクト管理の考え方や、作業の進め方については、従来経験した開発現場とは大きく異りました。

ドキュメント作成に時間をかけない

これも、所属する会社によって大きく変わる部分かとは思いますが、私が経験した中では、各種ドキュメント(仕様書)を作成するためにそれほど工数(作業時間)をかけないということが印象的でした。

誤解を恐れず言えば、ドキュメントがあまり無いとも言えます。

ですから、仕様書というものに、ガッチリと縛られること無く実装するため、細かい部分は自分の裁量に任されるという感覚がありました。

工程の概念がない

「工程(俗にいう、ウォーターフォールというような)」という概念がなく、ただ守るべき納期があるというシンプルな考え方でプロジェクトが進んで行きます。

「工程」と聞いても、この業界の経験が無いとなかなかピンと来ないかと思いますが、わかりやすく言うと、「どのように作るか完全に決める」「実際に作る」「テストする」という期間を完全に分けて考え、その工程を完全に終えてから、次に進み、後戻りできない・しない作業スタイルのことを言います。

(あくまでもニュアンスです、実際は違うのですが、説明が煩雑になるので、ここでは割愛します。気になる方は、ウォーターフォールとかアジャイルという単語を調べてみてください)

ベンチャーはスピードや効率を何より重視する…という印象

上記のことから、「昔からのIT企業」からプログラミング作業(開発作業)以外のことをザクっと削り落とした形がベンチャー系のIT企業、という印象を私は持ちました。

何となく、カッコいいイメージを持ったかもしれませんが、裏を返すと、作業のスピードをかなり求められる環境であるとも言えます。

これに慣れるのが自分は結構大変で、もう少し考える時間やチェックする時間が欲しいなぁと不安になることが多かったです。

最近ようやく、変にクオリティを求めて作業するより、まずは早く世の中に出して反応の見ようよ、という考えに慣れてきた感じがします。

スピードを求められる=納期が短い

単純に言い切ることはできませんが、スピードを求められるということは、納期が短いという事につながります。

「この作業、この期間で終わらせるのか…」と思うことが結構あるので、結局は、締め切りを守るために、遅くまで残業することも多々あります。

展開が早いというのが、ベンチャー系の売りでもあるでしょうから、この辺りは宿命かもしれませんが…

良くも悪くも、スピード感をもって、仕事をこなして行くことを求められる環境です。

判断の速さや、思い切りよのさに自信があるなら、未経験でもベンチャーに飛び込んでみると良いかもしれません。

通常の企業とは違った速さで、成長出来る可能性があります。


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