未経験者を面接をする側の気持ちを考えてみる
言ってしまうと、そもそも面接で、その人の資質や能力を正確に判断するなんてできないと思います。
「お前の見る目が無いだけだ」といわれればそれまでですが、その人の未来の姿まで予想できるとは正直思えません。
面接をするようになって4〜5年、経験者、未経験者問わず、1ヶ月に1〜3人くらいと話をする機会がありますが、(恥ずかしながら)未だこのような状態です。あまり成長していません。
では、どうやって判断しているのかといえば、単純に「一緒に仕事を続けて行けそうか?」という感覚だけです。
そのあとで、なぜその人を選んだのかという、理由付けを自分の中でし、形にしておくという流れになっています。
どうして、理由付けが必要なのかというと、結局、面接する側にとっても面接という行為が仕事だからです。人を会社に入れる決定をするわけですから、それなりに責任が発生します。
当然、簡単にはクビにできませんから、思ったより仕事ができなかったり、勤怠が悪かったり、その他諸々の問題によって思ったよりパフォーマンスが低い場合、「何面接してるんだ!」と怒られてしまう羽目になります。
ですから、面接した人間を自分の下で働かせるのであれば、「できない人」であった時のリスクに備え、一緒に仕事をできそうな人、波長の合いそうな人、現状の自分のチームの欠けている部分を補ってくれそうな人を選んでしまうわけです。
そして、資格だ経験だというのは、単にその人を選んだという判断の肉付けに使われる程度のものなのです。
資格や経験を重視する場合もある
逆に資格を意識する場合はどのような時でしょうか。
私の場合であれば、自分のチーム外のメンバーを面接する時や、選考の決定に上位の人間(上司や、さらにその上司)がからんでくる場合です。
面接も仕事ですから、「たぶんやってくれると思った」とか「デキるきがした」なんて理由で決めるわけにはゆきません。
先程書いた通り、自分のチームなら、フォローすることで、問題を最小限にすることは出来るでしょうが、他人のチームの場合であればそうは行きません。
なんの根拠も無い発言を繰り返していては、お前の思いつきに会社を付き合わせるな!と叱られてしまうのは、何となく想像がつくかと思います。
ですから、決める際には「Aという資格を保持しており、未経験ですが、(ついでに)Bの業務経験もある様なので、Cの作業を割り当てる事により、トータルでチームのパフォーマンスが向上すると考えております!(次のプロジェクト位にはね…)」と言った何となくマトモそうな理由付けを行う必要があります。
そういった場合、資格や業務経験は第三者的なものですから、非常に都合の良いネタになりうるというわけです。
面接の際、二次面接、三次面接と、きちんと過程を踏んでゆくような会社であればあるほど、この傾向は強まるのではないでしょうか(=だから未経験者は、早期にふるい落とされる)。
要するに、資格や経験は何かあった時の言い訳(根拠)にするだけの物です。
もしかすると、資格や経験というものは本人のものではなくて、実は面接する側のためにあるものなのかもしれません。
こちらも、参考にご覧ください。
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