私が思う、IT業界の良い点・悪い点まとめ
何かと、悪くいわれてしまいがちなIT業界ですが、私から見ると良い点・楽な点がいくつもあります。
同じように、悪い点・辛い点もそれなりにあります。
個人的な主観にはなってしまいますが、常日頃感じている事柄をまとめてみました。
これらのメリット・デメリットを受け入れることができ、スキルをさえ身に付ければ、第二新卒であろうと、中途採用であろうと、何であろうと道が開ける業界だと私は思います。
それでは、ご覧下さい。
私が感じる、IT業界に入って楽なこと、良かったこと
営業マンのようなノルマが無い
最初に書きましたが、私がこの業界に入る前は、外回りの営業マンでした。単純な話ですが、プログラマーにはノルマがありません。
あるのは、コーディングしたソースコードや仕様書等の成果物のみ。
誰かのせいで仕事がとまってしまう(システムの概要/詳細が決まっていない、などなど、様々なプロジェクトが遅れる要因)と言うのを除けば、徹夜してでも終わらせればよいのです。
さすがに、2、3日徹夜のような状態だとかなり精神的に厳しくなりますが、月の営業ノルマを達成していない状態で迎える月末の夕方のほうが、私にとっては絶望的なものでした。
毎月ノルマに追われることの無い生活と言うのは楽なものです(当然、殺人的な納期に見舞われる場合もありますが…)。
スキル至上主義的な風潮がある
この業界は、スキルがあれば、何でも許されるような風潮があります。
スキルがあれば、上司や格上の社員に対して、横柄な態度を取る人間が少なからずいます。
通常、そこは上司や先輩との間柄と言うことで、下の人間が気を使う所なのでしょうが、この業界では、お構いなしです。傍から見るとどちらが偉いのか、わからなくなるほどの勢いです(私はあまり好きな空気ではありませんがね…)。
また、会社での飲み会や各種催し物への参加を強制されない事が多いです。忘年会にすら参加しない猛者が結構います。仕事だけきっちりやれば良いという考えなのでしょう。
この辺りが、社会人経験がある人間にとって、楽と感じる理由かも知れません。
余計なしがらみ、付き合いも、やり方によってはこのようにバッサリと断つことができます。
営業会社にいた私からすると目からウロコでした。
(私から見ると)給料が比較的良い
IT業界の年収については、「プログラマーの年収について」でも詳しく書いていますが、個人的には悪くないと感じています。
残業が前提なのは否めませんが、少なくとも、コンビニでお腹がいっぱいになるよう、安くて大きいパン探す生活から、お昼に好きなものを食べ、お菓子とかコーヒーを気にせず飲みまくる生活は出来るようになりました。
嗜好品を充実させないと乗り切れないってことかもしれませんけど、それはそれということで…
何かとフリーダム
それから、PCを触ることが好きなタイプの人間の場合、毎日が遊びのような感覚に陥ります。時々訪れる、暇な時期など、一日中ネットサーフィンををして終わる日もあります。
働く場所のセキュリティ規定にもよりますが、自分の好きなアプリをインストールしたり、いつも使っているキーボードやマウスを持ち込んだり。場合によってはマシンをいじれる場合もあるでしょう。
我々の業種に関わらず、ビジネスマンであれば、ペンやノートにこだわるのと同じ感じでしょうか。お気に入りのデバイスで仕事ができることは、とても楽しいです。
他にも、服装が自由である場合が多いことがあげられます。Tシャツで電車に乗ることが出来ますから、真夏の暑い時期でも、スーツ姿のサラリーマンに比べて明らかに涼しいです。
また、業務時間がフレックス(柔軟)である場合が比較的多いこともあげられるかもしれません。自分の都合にあわせて、出社前に、銀行によったり買い物したり出来るのは、都合がいいです。
子供が居る方であれば、ただでさえ時間の掛かる朝ですから、なおさら楽かもしれません。これは逆に言うと、夜が遅くて、朝早くから出社できなかったりする状況が多いことの裏返しかも知れませんが…。
汎用的なスキルが身につく
最後に、スキル的なことがあげられます。
「1度は、C言語プログラマーを経験しておくべき」で、書きましたが、C言語プログラマーとして3年程度の経験があれば、今の日本のIT業界であれば、何とか食うには困らない状態になります。
C言語を身につけて、積極的に業界のトレンドを収集したり、新しい言語を試したりする努力を続ければ、大抵の開発業務をこなすことが出来るでしょうから、よほどの事がない限りは、そう焦らず生きて行けるかと思います。
そうでなくても、四六時中、PCと向きあうわけですから、いろいろなPCスキルが身につきます。今の時代、PCスキルは高ければ高いほどよいです。IT業界を去ることになっても、確実にスキルを活用できるでしょう。
辛いと思うこと
(慣れてくると)給料に不満が出る場合がある
さて、良いことばかりではありません。辛いことも沢山あります。
一番は何でしょうか、上であげた内容と反する部分はありますが、この業界に慣れてくると、やはり、エンジニアに対する報酬面での評価が低いと感じる様になります。
業界の構造としても、派遣や2次請け、3次請けと言う形で仕事に携わることが多いですから、どうしても中間搾取が生じます。
こればっかりは、日本のIT業界が、建設業の人月工数の考えて方を取り入れてしまったことに問題があるので、そう簡単にはよくなりそうもありません。
自ら立ち位置を考えながら、少しでも条件を良くするよう動くことが大切です。
新人教育等の受け皿が少ない
これは、IT業界が未成熟であるが故の問題かもしれません。何かと自分で努力し、解決してゆく必要があります。人に頼り過ぎてはいけませんし、また、自分で努力するのは当然ですが、それ以上に何か混沌としたものを感じます。
私が思うに、その要因のひとつとして、派遣、請負と言う構造から、作業場所にノウハウやスキルが蓄積しにくい状況であると言うことがあげられるかと思います。
これは何を意味するかと言うと、新人の教育面に影響を与えます。作業場にノウハウが蓄積されていないため、マニュアル等も存在せず、新しく入った人は、極端な話、見て自分で覚えるしかありません。
皆忙しいため、教育する時間も無く、OJTと言いながら、誰のサポートもないまま、実戦投入され駄目になってゆく様をイヤと言うほど見てきました。
これは、新しくIT業界に入る方にとってもマイナスですし、すでに居る人たちがいつまでたっても楽にならないと言う悪循環につながっています。この辺りは見ていて辛いですし、最終的には自分にとっても負担になります。
ストレスがたまりやすい環境である
あとは、ストレス等から来る心の病の問題でしょうか。私の周りでも相当数の人が、俗に言う、うつ病になって去って行きました。
基本的にこの業界の人はまじめな方が多いので、正面から責任をかぶってしまうことが多く、自分で自分を追い込んでしまうことが多々あるようです。
加えて、それを緩和するようなサポートがない場合が多いので、社会人経験が薄いと、一層追い込まれてしまう場合があります。
この辺りも、個々人の資質に頼るのではなくて、業界・会社としてフォローしてゆくような環境が望ましいと思います。
まぁ、私が営業マンであった時のストレスやプレッシャーに勝る何かをこの業界で感じたことは無いですが…
以上、私が思うIT業界の良い点・悪い点のまとめでした。参考になれば…
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